マレージャコウネコ(以下、ジャコウネコとします)のお腹の中で発酵させるという、世界で最も珍しく、高価なコーヒーの一つとして知られるコピ・ルアック。お求めのために他県からお店にお越しになるお客様も多くいらっしゃるほどの市川真間店(千葉県市川市)人気コーヒーの一つです。
最近ウェブショップでも取り扱いをはじめました→http://shop.ginga.coffee/?pid=155396773
さて、今回はそのコピ・ルアックの【ガヨ高地 天然もの】の取り扱いを開始しましたので、その魅力をお伝えしたいと思い特集記事を書いてみます。
なかなか出会えないコーヒーですが、もしホテルや喫茶店で見かけても一杯数千円から、一万円を超す時もあるなど、かなり高いコーヒーです。同じ一杯を飲むにしても、色々知っていたほうがより楽しめるはずです。
コピ・ルアックの紹介や、色々なコピ・ルアックを飲み比べた感想、その他エピソードや小話などを記載しますので、ぜひご参考ください。
>>コピ・ルアックとは
>>コピ・ルアックの歴史(なぜこのようなコーヒーが生まれたか)
>>コピ・ルアックの香味の秘密
>>コピ・ルアックが高価な理由
>>コピ・ルアックは、飲んでも大丈夫?
>>こんなところで登場!!コピ・ルアック
>>コピ・ルアック色々(飲み比べ、評価)
>>コピ・ルアックの真贋と、本物の見極め方
>>店舗で人気のコピ・ルアック、実際に飲んだ方々の反応
>>ジャコウネコ現る!?(小話)
コピ・ルアックとは
ジャコウネコの落としモノと呼ばれる、生涯に一度は飲んでみたいナンバーワンのコーヒーです。「ジャコウネコのお腹の中で発酵」という表現であれば抵抗は少ないかもしれませんが、ダイレクトに表現するとお腹の中で発酵した後に「排泄されるフンの中に含まれるコーヒー豆」なので、飲んでみたくないコーヒーNo1であるかもしれません。
コピ・ルアック(Kopi Luwak)という名称は、収穫されるインドネシアの現地用語で、コピはコーヒー、ルアックはマレージャコウネコを意味することから来ています。コピ・ムサン(Kopi musang)と呼ばれることもあり、ムサンはマレー語でジャコウネコを意味します。
コピ・ルアックの歴史(なぜこのようなコーヒーが生まれたか)
その昔、コーヒーの貿易に力を入れていたオランダが当時の植民地であるインドネシアでコーヒーを栽培し、全てのコーヒー豆を持ち帰っていました。インドネシア農家の人々は、自分たちが作るコーヒーを飲んでみたくても飲めない状況にありました。栽培したコーヒーを飲めば死刑になるというルールがあるほど厳しかったそうです。
それでもコーヒーを味わってみたいというインドネシアの地元民もいたようで、せめてコーヒーの実を好んで食べるジャコウネコの落としモノ(消化されずに、排泄されたコーヒーの種)だけでもと、集めて、洗って、自分たちのコーヒーとして隠れて飲んでいたところ、オランダの商人に「なんだその香しいコーヒーは?隠していたのか?」と見つかってしまったことがコピ・ルアックの始まりと言われています。ちなみに「ジャコウネコの糞から取り出したコーヒー豆です」と答えると同情で許してもらい、死刑は免れたというエピソードがあるようです。
コピ・ルアックの香味の秘密
なぜこのコーヒーが、多くの人々を魅了するような芳醇で独特な香味を持つのでしょうか。主に3つの理由があります。
1.グルメなジャコウネコは完熟チェリー好き
マレージャコウネコはコーヒーの実を好んで食べます。主食ではなく、デザート的な位置づけのようです。しかも真っ赤に熟したコーヒーチェリーのみを選りすぐって食べるグルメネコです。
最も美味しく実った状態のチェリーの「種」が消化されずに出てきたものがコピ・ルアックです。
2.体内発酵のプロセス
ジャコウネコのお腹の中で発酵、という部分も重要です。
コーヒーの生産過程、実や皮の除去、発酵、水洗い、乾燥、などの工程があり、その中でコーヒーの味づくりに最も影響するのは発酵となります。通常コーヒーの発酵は、水に浸して発酵を促進する水洗式(ウォッシュド精製)、天日の下で実を乾燥させながら発酵させる乾燥式(ナチュラル精製)などで行われます。コピ・ルアクでは、ジャコウネコのお腹(腸)に住んでいる細菌のもつ酵素による発酵であるため、通常とは異なる独特の香味が生み出されています。
3.麝香(ジャコウ)
そしてもう一つのポイントは、ジャコウネコの腹部で作られる「麝香(ジャコウ)」です。麝香(ジャコウ)はムスクとも呼ばれ、古くから香料や薬としては使用されてきました。その香りがジャコウネコの体内でコーヒーにも付加されて、独特の風味が味わえるようになります。
コピ・ルアックが高価な理由
コピ・ルアックは珍しい過程で作られるコーヒーですが、そこまで高価になるものでしょうか。それは希少であることも影響しています。
1匹につき、1日5グラム程度の豆しか採取できないのです。ジャコウネコの数も限られており、その落としモノを広大な森林内で探して拾い集める大変さを考えると、どれだけ希少であるかが想像できます。
コピ・ルアックは、飲んでも大丈夫?
高級コーヒーといっても、その排泄物から採取されることから、「洗っているのだろうけど、大丈夫・・・・?」などと、敬遠される方もいらっしゃいます。確かにイメージは良くないですよね。お店に買いに来たお連れの方は、飲みたくないとおっしゃる場合もあります。
実際、世界中で飲まれているので、おそらく大丈夫です(苦笑)。問題があったと聞いたことは特にありません。
大丈夫な理由を3つあげます。
1.しっかり洗ってます・・・
現地でしっかり洗って、キレイにしています。
※現地販売などでは、洗わずにそのまま糞のついた状態のものもあります。
2.パーチメントを脱穀
コーヒーチェリーは、実の中に種が入っていますが、その種の周りは硬いパーチメントと呼ばれる殻(固い皮) に包まれています。ジャコウネコの体内ではそれを消化できず、パーチメントがついた状態で排泄されます。洗浄後に硬いパーチメントを脱穀し、中から種(コーヒー豆)を取り出します。つまり糞とコーヒー豆の間に固い皮があるため、ダイレクトに接していないことになります。
3.高温で焙煎
コーヒーを淹れるための豆は、生の豆を高温で焙煎したものになります。当店でも100度以上で温度を上げながら25分程度焙煎し、最終的に豆は200度以上になります。
万が一、菌があったとしても、この高温加熱による殺菌処理で雑菌も死滅します。
少し安心されたでしょうか?
最終的にはイメージの問題かと思います。
ちなみにジャコウネコは農薬のついたコーヒーチェリーは食べないため、コピ・ルアックは無農薬コーヒーといえます。
こんなところで登場!!コピ・ルアック
社長「島耕作」16巻より。
島耕作の社長時代、超高級コーヒーとしてコピ・ルアックを紹介され飲んでいます。
以下、島耕作のコメントです。
「これは何とも不思議な香りがする」
「こんなコーヒーは初めてだ」
「酸味が少なくて、まろやかでいい香りがするじゃないか」
島耕作の大ファンという社長さんが遠方より来店され、お買い上げいただいたことがありました。そのシーンの入ったコミックも持参され、大変喜ばれていました(コミックを開いて、コーヒーと一緒に写真も取られていました)。
探偵ナイトスクープ「幻のコーヒーを探して」
関西出身のシャチョーが毎週見ていた番組【探偵ナイトスクープ】の依頼で出てきました(上岡局長の時だったと思います)。
『先日、イタチの糞から採取する、世にも美味なイタチコーヒーというものを聞きました。そのコーヒーの話を聞いてから、気になって気になって眠ることもできません。どうか一緒に探してもらえませんか?』といった依頼内容だったと思います。
このコーヒーはコピ・ルアックと呼ばれるものだったと分かり、一生懸命捜査するのですが、最終的には手に入らず飲めなかったため、無理やりなオチで締めた回でした(結末はぜひ再放送などで御覧ください)。
探偵にも探せなかった未解決回だったので、良く覚えています。
映画「かもめ食堂」
コピ・ルアックが国内で一躍有名になったシーン、ドリッパーにセットした粉の真ん中に指でチョンと穴をあけながら、「コピ、ルアック」と呟く。すると何とコーヒーが美味しくなる!?
映画の中でそのことを教えてくれたイタリア人はこのシーンではとてもかっこよかったのだが、後半ではとある騒動を起こして・・・・。見たことのない方は、ぜひ見てみて下さい。
映画「最高の人生の見つけ方」
店舗でお客様とコピ・ルアックの話題となると、上記の「かもめ食堂」の話がよくあがります(特に女性のお客様)。
しかしシャチョーはこの「最高の人生の見つけ方」のほうが、よほど印象深く残っています。それもそのはず、お金持ちの主人公が愛飲し、誰彼かまわず勧める「コピ・ルアック」は度々登場し、物語のキーのひとつになっています。
この素晴らしい映画のネタバレになってしまうのでここでは書けませんが、コピ・ルアックを語るにあたって外せないネタの一つです。
この映画も、ぜひ見て下さい。一層、コピ・ルアックが楽しめるようになることをお約束します。
コピ・ルアック色々(飲み比べ、評価)
コーヒー関係の仕事に携わっていることもありますが、シャチョーはコピ・ルアックと呼ばれるコーヒーを飲む機会がよくあります。商品選定のサンプル、お土産、ホテル、喫茶店などで飲んだコピ・ルアックのいくつかを、個人評価を含めて紹介したいと思います。
スマトラ ワハナ農園 コピ・ルアック(生豆)
個人評価:◯
味はしっかりして、コピ・ルアック独特の風味も感じました。シャチョーがコピ・ルアックの好きな部分である、ふわっと広がる香りやフルーツ感の甘さはもうひと押し欲しいと個人的な好みで思いました。
インドネシアの大農園ワハナで放し飼いをしているジャコウネコから採取したものです。商品選定のサンプルとして2kgほど生豆を購入しました。サンプルといっても有料サンプルだったので1kgで数万円しました・・・。結局、銀河コーヒーでの定番品としての採用は見送りました。
ワハナ農園で飼っているジャコウネコから採取しているため天然とはうたえず、ワハナ農園産と表記されます。とはいえ、広大なワハナ農園の自然の中を駆け回っているため、天然に近い環境でのコピ・ルアックだと言えそうです。ワハナ農園の方が言うには、となりの農園のチェリーも食べているのだとか。
バリ島 ワイルド コピ・ルアック 天然(生豆)
個人評価:◎◎
飲んだ中でも、特に透明感が素晴らしいコピ・ルアックでした。透き通っている分、特有の香味も際立って感じられました。華やかな香りもあり、下記のガヨ族のワイルドコピ・ルアックと、どちらを常時採用にしようかかなり悩んだコーヒー豆です(結局、シャチョーの好みであるチェリー感が強いという理由で、ガヨ族のものを選びました)。
当店人気商品の一つ「バリ神山」と同じ高原で採取されています。この地区の農園も無農薬でコーヒーを栽培しているので、ジャコウネコが食べるコーヒーチェリーも必ずオーガニックチェリーとなります。
ガヨ高地 ワイルド コピ・ルアック 天然(生豆)
個人評価:◎◎◎(最高です!!)
香りの広がり具合、チェリー感のある甘さと爽やかな酸味、そしてコピ・ルアック特有の風味を備えつつ、深くて透明感のある味わい。他に飲んだ上質なコピ・ルアックより、さらに頭一つ抜き出ています。
木々の生い茂った奥地で、好き勝手に周りの農園のコーヒーチェリーを食べる野生のジャコウネコから採取するため、農園指定はありません。スマトラのアチェ地区、ガヨ高原の道なき道を進んだ奥地で現地ガヨ族の方々が採取されています。
ちなみに「ワイルド コピ・ルアック」は、野生のジャコウ猫から採取された豆のみに使用できる名称です。
当店で入手できるときは、このコピ・ルアックを最優先で販売しています。
インドネシア 家族で養殖? コピ・ルアック(生豆)
個人評価:△
特有の風味は感じたが、明らかに弱い。香り、フルーティさ、透明感、深さ、すべてが最低限で中途半端な印象でした。
ツテがあって、コピ・ルアックの直接取引ができる生産者ということで紹介されました。やり取りの中で見せてもらった写真には、庭や檻(おり)の中で飼っている何十匹のジャコウ猫が写っていました。自然の中ではなく、養殖のように飼っているジャコウネコにコーヒー豆を食べさせて、コピ・ルアックを強引に作っていく生産場のようでした。無理やりな養殖が問題になっていると噂には聞いていたため、そのようなジャコウネコを増やさないためにも、採用は見送りました。
完全養殖は、明確に味にも差が出てくるものだと再認識しました。
リッツカールトン東京ミッドタウン コピ・ルアック(ラウンジ喫茶)
個人評価:◎(味は◯?)
ミッドタウンが出来た頃(10年以上前)でしたが、当時ずっと憧れていたコピ・ルアックをリッツカールトンに飲みに行きました。税抜7,000円、本物だという証明書を一緒にもらいました。
ガラス張りの高層階で、ウェッジウッドのカップに入った輝くコーヒーを飲む。映画「最高の人生の見つけ方」を見た直後ということもあって、心の満足と雰囲気だけで◎でした。味は飲みやすくて上質な酸味があり、少し変わったコーヒーという印象でした。
お土産(ドリップバッグ キャラメル味) コピ・ルアック
個人評価:×××(ネタとしては◯)
以前働いていた職場の同僚からバリ島旅行のお土産として貰ったコピ・ルアック(と書いてあったコーヒー)。その同僚と一緒に飲んでビックリ、キャラメルの味がしました。キャラメル香料を混ぜた偽物?ハワイコナでも香料を混ぜたフレーバーコーヒーがあるので、もしコピ・ルアックが数%でも含まれているのであれば偽物とは言い切れないかもしれませんが、香料が強くて判別不能でした。
現地のお土産屋で、ドリップバッグ5個1,000円ぐらいだったとのことでした。
お土産(ドリップバッグ 漢方味) コピ・ルアック
個人評価:×××(ネタとしては◎)
シャチョーがコーヒー好きとのことで、取引先様からいただいたコピ・ルアック。今回は漢方の味と香りがするコーヒーで、中国で購入されたお土産とのことでした。
お土産(ドリップバッグ チョコ味) コピ・ルアック 1%
個人評価:×××(ネタとしては◯)
今回はチョコ味・・・・、知人のお母様からコーヒー好きのシャチョーへと贈っていただいたお土産でした。インドネシアの空港で購入したとのこと。
裏面を良く見てみると、コピ・ルアック1%と書かれていました。
1%・・・。そのコーヒーの銘柄をブレンドとして名乗るためも、30%以上含まれていないといけない決まりがありますが、ブレンドとすら表記されずコピ・ルアックという商品名でした。
コピ・ルアックの真贋と、本物の見極め方
コピ・ルアックの本物と偽物?
コピ・ルアックには偽物が多いということはよく聞く話でもあり、実際にシャチョーは何度も偽物(と思われるもの)を飲んだことがあります。コピ・ルアックの質の良さを大雑把にならべるとすれば、天然モノ > 養殖(大農園での放し飼い) > 養殖モノ(檻や狭い庭で) > 他の豆とブレンドしたもの > 全く別のコーヒーをコピ・ルアックと偽ったもの、となるでしょうか。
完全に偽物といえるのは「全く別のコーヒーをコピ・ルアックと偽ったもの」となりますが、キャラメルやチョコの香りを添加したものや、コピ・ルアック1%のブレンドコーヒーなども、コピ・ルアックを飲んだことがあるとは言いづらいと思います。
ちなみに、銀河コーヒーでコピ・ルアックと銘打って販売しているのは天然モノと、大農園で放し飼いしたものまでであり、シャチョーとしてはそのレベルまでがコピ・ルアックを飲んだと言えるのではないかと思っています。
檻で養殖したものは明らかに風味が良くありませんでした。コピ・ルアック80%のブレンドコーヒーを飲んだときは、他の豆と混ざった味の中でどの香味がコピ・ルアックのものかが分かりにくいと感じました。
本物のコピ・ルアックの見極め方
結論としては、味で判別するしかないと思います。つまるところ一度は本物を飲んで、コピ・ルアック独特の香味を知っていなければ判別できないということです。
「ムスクのような香りがする」「なんともいえない甘い香り」などと表現されますが、やはり飲んでみなければ分からないでしょう。
コピ・ルアックの証明書
コピ・ルアックを仕入れると、証明書がついてくることがあります。それぞれに凝った証明書なのですが、収穫者や農園、販売者が独自に作成してものなので、本当に信じて良いものか分からないものです(証明書を発行しつつ、偽物を販売することも出来ますので)。
いくつか並べて写真を撮ってみました。ジャコウネコのイラストと、証明者のサインや押印のあるものが多いですね。
リッツカールトンで飲んだときにも、証明書をもらいました。
店舗で人気のコピ・ルアック、実際に飲んだ方々の反応
お店にはコピ・ルアックのコーヒー豆を求めて近隣の方だけではなく、遠方からもお越しになるお客様もいらっしゃいます。意外にコーヒーにこだわるお客様に限らず、コーヒーは素人という方もお買い上げになります。なので【豆のまま】ばかりではなく、半分ぐらいのお客様はその場で【粉(挽き豆)】にしてお持ち帰りになられます。
用途はご自身やご家族で飲まれるという方が4割ほど、プレゼントや贈り物にするという方が4割ほど、残り2割の方はお客様の来訪用や女子会用などでお飲みになるという割合です。
ご自身でお飲みになる場合は、一度飲んでみたかったということがほとんどです。高価なだけにリピートされる方は少なめですが、何度もお買い上げいただいているお客様もいらっしゃいます。「とにかくコピ・ルアックが好きで色々なコピ・ルアック飲んだが、ここのものが一番美味しく、ここでしか買わない」という嬉しい言葉をいただいた方が2ヶ月に一度ぐらいお越しになったり、「4度飲んでようやく味と魅力がわかってきた(奥様は味をわかっていて目隠しで飲んでもコピ・ルアックを当てられるが、自分はまだコーヒーの味がわからず当てられないので、悔しいから買い続けている)」という方もいらっしゃいます。いつもお買い上げいただく方に「お買い上げいただけるのは嬉しいですが高い豆ですよね」とお伺いすると、「高額ではあるものの豆を購入して自宅で淹れると1杯400~500円程度とカフェとそんなに変わらず、楽しめるなら十分安い」とご回答いただきました(実際、当店のコピ・ルアックはかなりお買い得だと、自信ありでございます!)。
コピ・ルアックの豆を店舗で購入いただいた方の感想をお聞きすることもありますが、イベントや試飲で淹れた豆をご提供することがあり、その場で色々なお声を聞くこともできます。
実際にその場で飲まれたお客様の大半は「こんなに美味しいコーヒーは初めて!!」「しっかりした味なのに、とても飲みやすい」「今まで味わったことのない香りのコーヒー」といったポジティブな表現が大半です。超高級コーヒーというイメージが、自然とポジティブな言葉を引き出しているのかもしれませんが、それもコピ・ルアックの魔法です。
シャチョーもコピ・ルアックは確かに美味しく魅力的なコーヒーだとは思いますが、ホテルや喫茶店で1杯数千円、そして皆が持ち上げるほどの味までとは言い切れません(飲み慣れてしまったのもあるかもしれませんが)。味・香りだけを評価すると、独特で魅力的なコーヒーは他にもたくさんあり、それらもコピ・ルアックに勝るとも劣らないコーヒーです。ただ希少性と生産過程の珍しさ、ストーリーの魅力を考えると、高額を出しても1度は飲んでみたいコーヒーであり、美味しさ底上げのマジックもかかっているのだと思います(シャチョーも初めて飲んだとき、もう感動でしたので。)。
ちなみにイベント(地元のお祭りや、出張出店など)では、目玉商品として1杯500~800円程度で数量限定の販売をしています。コピ・ルアックはさすがの知名度で、いつも大行列ができます。
過去に市川真間店のキャンペーンで2杯分980円と、手軽に購入できる金額で豆を小分け販売したことがありましたが、最終日には店舗の外までズラッとお客様の行列ができました。このときは「これを逃すと、もう飲めないかもしれない」「バスの中からポスターを毎日見ていて、気になって気になって、会社を早退して買いに来た」と、色々な方にお買い上げいただきました。
ジャコウネコ現る!?(小話)
どうでも良いシャチョーの小話です。
ある晩、当時2歳の娘がなかなか寝付かないため、抱っこをしながら自宅周辺を散歩していました。一般的な住宅地です。
突然、娘が「にゃあにゃあ、にゃあにゃあ!」といいながら空を指差しています。なんのことだとシャチョーが目をやったところ、夜なので最初はハッキリと見えませんでしたが、なんと高い電線の上をネコの形をした影が歩いています。そのネコは電線の途中で立ち止まり、こちらを見下ろしました。我々と目が合い、しばらくお互い動かず見つめ合っていましたが、月明かりでそのネコの顔が照らされると、なんとジャコウネコそのものでした。コピ・ルアックの販促物を作ったりしていると、ジャコウネコをイラストを書くために写真などを確認しますが、目の前のありえない場所にそのジャコウネコがいます。突然の異様な光景に鳥肌が立ってしまいました。その後、電線の上を素早く走り去ってしまいました。娘は「にゃあいたね、にゃあいたね」と大喜びでした・・・。
街中にジャコウネコ?ということが不思議だったので、後から調べたところ、どうやら巷で噂のハクビシンだったようです。ハクビシンはジャコウネコ科で、顔の輪郭がそっくり。鼻周りの色が白色なのですが、暗闇だったのでジャコウネコそのものに見えました。
ハクビシンは電線の上を歩くこともあるそうです。
ある意味、野生のジャコウネコ(ハクビシンはジャコウネコ科です)。お店で育てているコーヒーチェリーを食べてもらえたら、日本初の和製コピ・ルアック(しかも天然モノ)ができるかも、です